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次に当たり前を変えるのは、あなたかもしれない。
ジンジブの想いに共感したら、ぜひ一歩踏み出してください。
RECRUITINGカフェチェーンの店長職からキャリアをスタートし、大手製薬メーカーではHRBP(HRビジネスパートナー)として現場の人事課題に向き合ってきた多々さん。2024年にジンジブへ人財戦略部の部長として入社すると、成果と人間力を両軸で評価する新制度を構築しました。入社1年で執行役員・CHROに抜擢された多々さんに、評価と昇格がどのように決まるのか、そして制度に込められた社員への想いを語ってもらいました。
新卒で入社したのは、カフェチェーンを運営する会社でした。そこで店長職として2年半ほど店舗マネジメントを経験しています。その後人事部へ異動になりました。次に転職した大手製薬メーカーではHRBP(HRビジネスパートナー)として、各地の生産工場の拠点長と各拠点の人事課題を解決していく役割を担っていました。HRBPとしての6年間が、今の私の人事としてのコアになっています。
人事として担える範囲を広げていきたいと考えているときに、ジンジブと出会いました。入社の決め手になったのは、社長にお会いしたことです。事業自体もエッジが効いていて特徴的でしたが、何よりも熱量が凄まじいものでした。面接で「やりたいことがあるなら、どんどんチャレンジしていい」と言っていただき、複数社から内定をいただいていましたが、条件面よりも働く面白さやワクワクする感覚を重視して入社を決めました。
課題は大きく2つありました。1つは、成果に対する評価のウェイトが大きかった点です。事業を伸ばしていく上で数字の成果は極めて重要ですので、そこにこだわる姿勢自体は当社の強みでもあります。ただ、数字にフォーカスが当たる分、人としてのあり方や育成といった要素を、評価に十分に組み込みきれていませんでした。
2つ目は、報酬レンジの幅が狭かったことです。頑張った社員の給与を上げようとしても、設定された範囲の上限にすぐ届いてしまいます。そのため、本来その役職で発揮すべき役割が十分に考慮されないまま、次の役職を与える運用になっていました。
組織の属人化が進み、育成の機能が弱まっていました。自分の数字を出すことが評価に直結するため、「マネージャーとして組織を強くする」「自分と同等以上の人材を育てる」という視点をもちにくい構造だったのです。中核となるメンバーが育たなければ、新たにメンバーを迎えても教える側の手が足りません。十分な支援を受けられないまま、力を発揮しきれずに悩む方もいました。
一方でマネージャーは、任せられる人材が育っていない分、部下の目標まで自分でカバーする必要があり、プレイングマネージャーとしての負荷が高まっていきます。負荷が高まればメンバーと向き合う時間はさらに減ってしまう。この循環をどこかで断ち切る必要があると考えました。

まず着手したのが、「数字以外の軸」の導入です。当社がパーパスで掲げている「人間力25」という指標をベースに、「価値観評価(人間力評価)」を新たに設けました。成果を出すことはもちろん大切ですが、それと同時に、周囲にどのような前向きな影響を与えているか、組織にどう貢献しているかという部分も、しっかり評価する形に変えていきました。
そのために最も時間を割いたのは、現場で何が起きているのかのキャッチアップです。育成が回りにくい状況がなぜ生まれているのかを徹底的に分析し、現場のファクトを1つずつ掴んでいきました。その上で経営陣に「今こうした状況が起きています。本質的に解決するには、制度をこのように変える必要があります」と、お伝えしました。
当社の経営陣は、社員の話をしっかりと聞いてくださる方々です。現場の事実が解像度高く伝われば、「それなら改革が必要だね」と提案を受け入れてくださいます。本質的な課題を顕在化させて提案することで、スムーズに合意を得ることができました。
何を成し遂げたのかの「成果評価」が50%、そして人間力をベースにした「価値観評価」が50%、半分ずつの割合で総合評価が算出されます。この総合評価を基軸として、毎年の基本給の昇給と、役職への昇格が決まる仕組みです。成果評価は、業績インパクトや売上に直結するため、一時的な業績賞与にも反映されます。
つまり、優れた営業成績を収めて高い賞与を得ている場合でも、人間力評価がともなっていなければ基本給はなかなか上がりませんし、上の役職に就くこともありません。あわせて、報酬レンジの幅自体も大幅に広げ、役職が上がらなくても、優秀な社員に給与で報いることができるよう改定しました。
「人間力25」がマインドセットや仕事への姿勢を示す上位概念としてあり、それを日々の実務や評価に落とし込むために、ビジネススキル・能力に置き換えて再構成したものが、価値観評価の10項目になります。具体的には「問題解決能力」「ロジカルプレゼンテーション」「信頼を得るコミュニケーション」「他者を信頼する力」などです。
さらにこれらは、役職ごとに達成基準や行動基準の難易度が5段階で細かく定義されています。「部長の問題解決力のレベル5はこれ、レベル4はこれ」といった形で明文化しているのです。かなり細かく作り込んだ分、丁寧な運用が求められる仕組みではありますが、「これを実践すれば人間的にも成長でき、業績も達成できる」という確信を現場に届けたいと考えています。
現在は、この評価を上司と部下の1on1での対話を通じて決定しています。定性的な評価だからこそ、メンバーの日々の行動を上司がタイムリーに見届け、質の高いフィードバックを返せるかどうかが鍵になります。ここは制度をさらにブラッシュアップしたい部分であり、来年に向けた改定のテーマにもなっています。

大きく2つの共通点があります。1つは、自分のためだけに働いていない方です。自分の成果を追求するのはもちろんですが、その上で常にチームや後輩の成長にまで視野を広げている。役職やレイヤーが上がるにつれて、視座も上がっていきます。こうした価値観をもつ方は周囲からの信頼が厚く、自然と任される仕事の幅も広がります。今後もチーム戦を大切にできる方が正しく報われる制度にしていきたいと考えています。
2つ目は、周囲からのフィードバックを素直に受け止め、次へ活かせる方です。人から指摘を受けたときに、「自分を否定された」と捉えるのではなく、「前向きな成長のヒント」として愚直に吸収できるかどうか。当社には「可能思考」や、失敗を失敗で終わらせない「挑戦と創造」というスピリッツがあります。挑戦すること自体に価値があるのであって、うまくいかなかったとしても、それは成長のヒントに過ぎません。そのヒントを素直に吸収し、愚直に行動し続けられる方は、成長のスピードが圧倒的に上がります。最初から完璧な方はいません。数回の失敗で立ち止まらず、前を向いて何度でも振り返り、やり続けた方が、最終的に昇格して上のポジションに就いています。
求められるレベル感には多少の差がありますが、根底にあるものは新卒・中途に関わらず大きく変わりません。私たちの評価制度は、人を選別するためではなく、人を伸ばし成長させるためにあるという考え方を土台にしています。その土台こそが人間力です。人としてのあり方を全員共通の強固な土台としてもち、その上にそれぞれの個性や強み、専門性を尖らせて伸ばしていく。土台があるからこそ、個性が正しく生きてくると考えています。
年齢や入社形態の壁も極力設けていません。若手でも、実力と意欲があればどんどん抜擢します。一定の実績はもちろん求められますが、それ以上に「挑戦したい」という強い気概と熱量が重要です。実際に、現在20代で部長を務めているメンバーもいますし、私自身も中途で部長として入社し、約1年で執行役員というポジションを与えていただきました。熱量をもっている方には、チャンスが早く、多く巡ってきます。
まだ発展途上ではありますが、確実に変化は起きています。目先の数字だけにフォーカスするのではなく、「メンバーのモチベーションをどう高めるか」「どう関わっていくか」を意識して、上司と部下、メンバー間での対話を増やす方が確実に増えました。1年後、2年後にチームをどう良くしていくかという広い視野が育ちつつあります。
象徴的なのは、社内チャットでの動きです。全社チャットで「人間力を高めるために、今日からポジティブな発信を始めます」と自発的に発信を始める社員が増えました。自分の成功プロセスや過去の失敗経験を開示して、「私はこのような失敗をしましたが、考え方を切り替えたらうまくいきました。後輩の皆さんも同じ道を通ると思うので、参考にしてください」と共有してくれる社員もいます。私たちが大切にしている「利他の精神」を自主的に体現するメンバーが増えてきたのは、とてもうれしい変化です。

今の良い部分は維持しつつ、来年4月に向けて改定を進めているところです。意識しているのは「成果」「人間力」「スキル」の3つの柱です。
中でも「スキル」の柱を設けるのは、目先の「成果」には表れにくい能力を正当に評価するためです。例えば育成や組織マネジメントの力、あるいはマーケティングやエンジニアといった専門的技術や知見を、それぞれの領域で適切に評価できるように調整したいです。
加えて、AIスキルも評価項目のひとつとして組み込むことを検討しています。当社は全社方針として生産性向上、そして今年は特にAIの駆使を強く掲げています。実際にバックオフィスでは経費精算の領収書チェックや申請・捺印手続きの自動化により、業務時間を大きく削減できました。また、営業部門ではAIを商談のロールプレイング相手として活用し、詳細なフィードバックを受け取った上で実際の商談に臨んでいます。ただし、やはり人間力も重要です。AIにできないことを「人間力」でどうカバーしていくかも、教育として深く落とし込んで考えています。
「当社で自分は成長できている」「ここで働いて本当に良かった」と、全社員が心から思える、自己効力感の極めて高い組織です。そのためには、上司がロールモデルとなり、「あの方のようになりたい」「あの方から学びたい」と思われる存在であることが欠かせません。上司が自分のノウハウや経験をメンバーに惜しみなく引き継ぎ、そうした成長のバトンが組織内で美しく循環していけば、組織は圧倒的に強くなります。
目指したいのは、部下が上のポジションを見据えて自発的にチャレンジし、仕事を取りにいくような、上向きのスパイラルが回る組織です。そこで成長を実感し、自己効力感を高めていける環境を、人事を起点につくり上げていきたいと考えています。新しい制度も「信賞必罰」をコンセプトに、成果を出している方、人間力を高めて貢献している方に、しっかりと報いる仕組みにします。ぜひ、熱意のある方にお話を聞きに来ていただきたいと思います。
※画像はイメージです。公開時は、記事に登場する社員の写真に差し替えます。記事の本文は、いまの社員メディアから移しています。
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